鮎川まどかin浴室

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正面 左面(劇中に近いアングル) 背面
アップ@
右面 アップA アップB

2006年 5月〜2008年 7月製作

ハイ、というわけでございまして、この、「鮎川まどか in 浴室」こそが、「我が生涯初フルスクラッチ作品(の忠実な複製品)」であります(ネットサーフィンなどで偶然このページに辿り着いて、何の事やらわからない方は、先に『鮎川まどか(ワンピース)』をご覧ください)。「パニック in 銭湯!」は、そのタイトルが示すとおり、銭湯(の女湯)を主舞台とした物語であり、銭湯に客として訪れた彼女の、浴室における当然の格好を立体化しました(何が“当然”なんだか…)。

初フルスクラッチということで、かなりのエネルギーの消費が予想され、そのエネルギーの源は「萌え」であり、その「萌え心」を構築する様々な物事の中で、最も太い2本の柱が「愛」そして「リビドー」であり、大好きなキャラクターが劇中で見せてくれる様々な姿の中で、最も効率よくその2柱を引き出してくれるものをモチーフとして選びました。もちろん、それだけでなく、
  ・ 現実の女性と架空の女性の身体的バランスの違いを考慮しつつ、どこまで『適度
   なセクシー』を追求できるか?
  ・ 関節の曲げ伸ばしに伴う、筋肉や皮膚の変形
といったことを、初めてだからこそ考えながら作るべきではないかという思いもありました。

既存のヌードフィギュアや水着フィギュア、そういう写真がいっぱい載った雑誌(笑)などと睨めっこしながら作業しました。顔は、浴室に入ってきたひかる(本当は、偶然にひかると肉体と魂が入れ替わってしまった恭介)を呼び止めたときの顔を、首から下のポーズは、声をかけられて驚いて浴槽に飛び込むひかるに歩み寄っていくポーズをモチーフにしています。すでにお気づきのとおり、自他ともに認める“お○ぱ○星人”のXnではありますが、「細すぎないウェスト」、「適度に発達した腹筋(発達しすぎていくつかに割れてるのはひいちゃうけど)」、「腰骨の出っ張り」、「大き目のお尻」、「ムチッとした太腿」といった、○っ○い以外にも好きなパーツを、まつもと先生の元絵を壊さないように注意しながら盛り込んだつもり(あくまでも“つもり”)です。

「鮎川まどか」というキャラの外見的な特徴(記号)として、
  ・ ボリュームのある前髪
  ・ 耳の上の撥ね毛
の2つが挙げられると思います。
前髪に関しては、どれぐらいまで盛り付けて良いか(立体として破綻しないか)が悩みどころでした。私なりに熟考した上で、ちょうど良い量に盛り付けたつもりですが、見ようによってはまだ頭が大きく見えるかもしれません。もう少し肩幅を広く、胴及び脚を長く作ったほうが良かったのかも。髪の毛を付けてない状態では割と小顔なのですが。
もうひとつの特徴である、耳の上の撥ね毛にも苦労しました。これが無いとユ○や響○さんになりかねないし(笑)。劇中でも、場面によっては肩幅ぐらい広がっていたり、後頭部近くにまで伸びてたりするので、こちらも丁度良い量及び撥ね具合のバランスが難しかったです。あまりにピンピン撥ねさせ過ぎて、今度は複製用のシリコン型作りにも大いに苦労しました(苦笑)。

キャストで(現時点では)2体複製を作ったので、1つをそのまま組み立て、もう1つをワンピース姿に改造(”魔改造”ならぬ”聖改造”?)したわけですが、この改造においては、
  ・ スカート部分制作のため、上半身と下半身を分断するのに伴い、上半身を左側に
   少しひねらせ、ついでに首も一旦切断し、こちらも左方向に少しひねった状態で再接
   着。
  ・ 「ストラップレスブラを着用している」という想定の元、
     ・ 乳首を切除
     ・ 左右の乳房を切断後、それらを接着し、胴体のもともとあった位置より少し上
      に再接着(ブラジャーで中央に寄せて上げられてる感じを表現)
  ・ ヒールが少し高いサンダルを履いているということで、右足首及び左膝を切断し、
   角度を変えて再接着
  ・ スカート及びサンダルは強度などの問題からキャストに変換。
   上半身はキャストの胴体に木部用パテをそのまま盛り付け。
ということをしています。キャストがあと少し残ってるから、また複製を作って、今度はいちばん簡単なビキニの水着にでも改造しようかな(笑)。

塗装に関しては、特に変わったことはしていませんが、「パニック in 銭湯!」をお読みになられた方は、その劇中におけるまどかの肌は全身(普段は衣服の下に隠れているはずの部分まで)小麦色に日焼けしていることをご存知かと思います。それはそれですごくセクシーなんだけど、私的嗜好を重視して、色白にしちゃいました。あと、肌は意図的に半ツヤにしました。テニスを楽しみ、徒歩で銭湯に向かったことによる彼女自身の汗と、浴室に充満している湯気とでこんな感じになるんじゃないかなと。

今回、初めてフルスクラッチに挑戦してみて、プロやセミプロのモデラーさんの苦労がほんの少しはわかることが出来たかなとも思います。プロの方々は「作品」と「商品」の両方として成立させるための努力を常にしてらっしゃるわけですが。また、複製作りまでやってみたことで、
「なぜ、ガレキは一体あたりが安くても何千円もするのか?」
というのがわかりました。直接の素材である石粉粘土やエポキシパテはそれほどではないけど、シリコンやらキャストやらにかなり出費しました。次回はもっと小さいサイズで原型を作り(今回のまどかは約26センチ)、なおかつ、シリコン型つくりにもいろいろな工夫が必要だと実感しました。

ともあれ、独りよがりなのは自覚してますが、粘土やエポキシパテが自分の手の中で、あの「鮎川まどか」になっていく様は今までに無い感動でした。次回作はまったくの未定ですが、「現在はキットが入手できないキャラ」、「キット化はされてるけど、イベント限定とかで容易には入手できないキャラ」、「キット化自体がされていないキャラ」を作ることになると思います。男性キャラにも挑戦したいですね。「北斗の拳」とか、「ザ・モモタロウ」とか、「RED」とか。

初のフルスクラッチということで、「かわいい女の子フィギュアを作ろう!」という本を教科書として使わせていただきました。今までフルスクラッチをやってみたかったけど勝手がわからず、各模型誌のアンケート葉書に「フルスクラッチのHow to本を発刊してください」と何度書いて送ったかわからないぐらいだった私にとって、この本はまさに聖書にも等しいものとなりました。筆者のいわた様、ありがとうございました。

まつもと泉先生、長年の闘病生活、本当にお疲れ様でした。現在は新しいお仕事に着手してらっしゃるそうで、それを目に出来る日をとても楽しみにしています。DVDソフト「そして、あの夏のはじまり」に封入されていたパンフレットに書かれていた、「幕末綿羊娘情史」や新しい「きま☆オレ」も是非読みたいです。(先生がこんなサイトをご覧になることは万に一つも無いでしょうが)これからも応援しております。頑張ってください。

Update 2008.07.07  

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